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異物事例

漬物に混入していたガラスのような異物

初見
苦情内容 漬物にガラスのような異物が混入している。
異物の状態 漬物の液体の中に沈んでいる小さな破片が観察される。
異物の大きさ 長さ:約3mm
幅:約3mm
厚さ:約0.6mm
形:台形
色調 目視下での色調:透明白色
透過下での色調:透明白色
その他情報 特になし
PHOTO

ガラスのような異物

外観試験結果
  異物は硬い物質で、強い光沢をもつ物質だということがわかりました。
そこで、乳鉢に入れて軽く力を加えたところ、粉々に割れる性質を持つことがわかりました。

 
光学顕微鏡による観察試験結果
  異物を光学顕微鏡にて透過観察したところ、一つ一つの破片は透明で、破断面は鋭くとがっており、貝殻状をしている破片が認められました。

 
試薬試験結果
  異物に80%硫酸、希塩酸を加えたところ、何の変化も認められませんでした。そのため、調味料の結晶や有機物類ではなく、ガラスや石のような耐薬品性に優れた物質の可能性が高いと推測されました。

 
 
形態観察コースのまとめ
  ここまでの試験を総合的に判断すると、異物はガラス質の性質をもつ硬い物質と推測されましたが、現状ではガラスなのか、石(石英などのガラス質のもの)かどうかは不明瞭でした。
 
※形態観察コースではここまでの試験となります。
PHOTO

異物を粉々につぶしたあとの
光学顕微鏡写真

EDXによる元素分析試験結果(元素分析コース)
  異物に含まれている元素を調べたところ、次の元素が検出されました。
 ナトリウム(Na, 15.02%)、
 アルミニウム(Al, 0.74%)、
 ケイ素(Si, 70.35%)、
 カルシウム(Ca, 13.89%)

 
同定鑑別コースのまとめ
  すべての試験を総合的に判断すると、異物はソーダ石灰ガラスと推定しました。

 
※同定鑑別コースではここまでの試験となります。
PHOTO
EDXスペクトル
元素分析試験結果
 
元素分析コース
 
27,000円

検査日数: 6〜10営業日
→営業日とは?
特急料金: +20,000円
→特急料金とは?
【コメント】

「形態観察コース」では、ガラスのような硬いものだということはわかりますが、ガラスか石(石英などのガラス質のもの)かどうかは不明瞭ですので、不十分な結果になりやすいです。

「元素分析コース」では、ガラスなのか(=ガラスの種類もある程度分類可能です)、石なのか、それ以外の硬いものなのか、ということをお調べできますので、ガラスのように見える硬いものの異物では、「元素分析コース」がもっとも適しています。

用途に応じて、検査コースをお選びください。
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